乳房に悪性の腫瘍ができる病気です。
多くは「しこり」としてみつかります。
ただ、注意深く触らないと「しこり」として触れないこともあります。ワキの下に「しこり」が触れることもあります。
その他に
などの症状もあります。
症状はなく、乳癌検診(マンモグラフィ検査や乳房超音波検査)で乳がんが見つかるケースが最も多くなっています。
原因は明らかではありませんが、女性ホルモン(エストロゲン)が深く関わっていることが知られています。
初潮年齢が早い、閉経年齢が遅いこと
妊娠、授乳経験のないこと
閉経後の更年期症状に対して、長期に女性ホルモンを補充する治療を行うこと など
生活習慣も関係します。
飲酒
閉経後の肥満 など
乳がんの約7-10%は遺伝性と言われています。
家族歴(身内に乳がんや卵巣がんをされた方がいること)も重要です。
乳房の視診、触診に加えて、マンモグラフィ検査、乳房超音波を行います。
病変の良悪性の判定、病変の広がりを調べるために、乳房の造影MRI検査を行います。必要であれば局所麻酔を行い、針生検を行います。
針生検で採った組織を、病理学的な評価で良性か悪性かの判定をつけます。それによって乳がんかどうかの確定診断がつきます。
悪性の診断がついた場合には、がんの広がりを調べるために、CT検査や骨シンチグラフィと呼ばれる検査を行います。
乳癌の治療は、乳がんのタイプ、病変の大きさと広がり(ステージ)によって決まります。
基本的に
を組み合わせて行います。
北里研究所病院では「がんの根治性と乳房の整容性を重視した治療」
を心がけています。
乳房を温存する手術が可能な場合は、放射線治療を組み合わせた乳房温存術を行います。乳房を全摘しなければならないときも、形成外科医とともに、乳房の再建を積極的に行っています。
患者様のニーズに応えるために、様々な職種の医療スタッフと一緒にチームをつくり、皆様が安心して治療を受けられる体制を整えております。