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しみは、メラニンと呼ばれる茶色い粒子が皮膚に偏在する事によって形成される、色むらのことを言います。
しみ、と一言で言っても、様々な種類が存在し、中にはしみではない事もあるため、適切な診断が必要となります。

北里研究所病院の特徴は?

北里大学北里研究所病院では、形成・美容外科医として、沢山の方のお肌を診察してきました。
しみの診断や治療はもちろんのこと、毎日のスキンケアの指導、化粧品に対する考え方、日常生活の注意点、サプリメントや食事のアドバイス、化粧品に頼らずとも肌を美しくする《肌断食》を行い、様々なアプローチで皆様のお肌をきれいにするお手伝いをしています。

※しみの治療は整容的な意味合いの治療のため、保険適応外となります。一部例外あり。

しみの原因は?

幼少期から存在するもの、紫外線、肌への負担(摩擦や化粧品等)、ホルモン、加齢などが原因として挙げられます。また、日々の過剰なお手入れが肌への負担となり、くすみとなっている場合があります。

どんな診察をするの?

まずはお肌の状態をよく観察し、発症した年齢、存在する部位、色調、大きさ、前駆する発症原因を確認し、診断します。
その他、下に記載している機械などを使います。

  • ビジア
    カラー写真とUV写真で肌の状態を分析します。
  • ビデオマイクロスコープ
    皮膚の表面を50倍に拡大するカメラで、肌のきめなどを観察します。
  • メキサメメーター
    皮膚の色を構成するメラニン(黒)とヘモグロビン(赤)の濃さを測定します。

どんな種類があるの?

  1. 老人性(日光性)色素斑、日光黒子
    30-40歳以降に発症することが多い。しみとしては、最もよく観察されるもの。
  2. 脂漏性角化症
    30歳以降に見られ、1.から移行する病態。
  3. 雀卵班(そばかす)
    幼少期に発症し、思春期で著名になる2-3mm大の濃褐色の色素。
    治療後でも紫外線で再発しやすい。
  4. 肝斑
    30-40歳代の女性に多い。頬骨部やおでこなどに左右対象性に出現することが多い。
    紫外線やホルモン、経口避妊薬などで増悪。
  5. 後天性真皮メラノサイトーシス(後天性太田母斑様色素)
    20歳以上の女性に多い、両頬~下まぶたなどに出現する青味がかった色素班。
    日光やホルモンが原因と考えられている。
  6. 炎症後色素沈着
    赤みを帯びた黒褐色などの色素斑。にきび後の赤みなど。

どうやって治療するの?

内服療法、外用療法、レーザー、ホームスキンケアの改善を行います。

内服療法

  • 各種ビタミン剤
    体内の活性酵素を消去し老化を予防。メラニンの産生を抑制。コラーゲンの成長を促進。しみ・たるみの予防薬。
  • トラネキサム酸
    シミの治療薬。元々は出血やアレルギーに対しての治療薬。
  • タチオン
    メラニン生成を抑制。美白効果あり。

など

外用療法

  • トレチノイン
    肌のターンオーバー(生まれ変わり)を亢進させ、メラニンを排出。しわにも効果あり。
  • ハイドロキノン
    メラニン産生を抑制。
  • ケミカルピーリング
    皮膚の最外層である角質細胞の接着を弛めることで、くすみの改善。

レーザー

  • Qスイッチ(ナノ秒)ルビーレーザー
    メラニンへの光吸収率の高い波長。
    1. 老人性色素斑
    2. 脂漏性角化症
    3. 雀卵班(そばかす)
    5. 後天性真皮メラノサイトーシス
    などに適応

  • 炭酸ガス(CO2)レーザー
    2. 脂漏性角化症
    などに適応
  • QスイッチYAGレーザー
    弱めの出力で顔全体に照射し、レーザートーニングを行います。
    4. 肝斑
    などに適応

一度に完璧に治療することは難しく、治療回数が必要なことがあります。色素沈着が残ったり、再発もしやすいので、レーザー後のケアがとても重要となります。

ご自身の気になっている物が、本当にしみなのか、治療を迷っていたり、分からないことがあれば、いつでもご相談ください。

しわ

しわの種類は?

しわは、その形成の原因によって分類されます。

表情じわ

表情を作った際に形成される しわ。笑った時の目尻のしわなどです。

たるみによって形成されるしわ

重力によって下がった皮膚と、皮膚を固定している靱帯とのギャップで形成されます。

※しわの治療は整容的な意味合いの治療のため、保険適応外となります。

どうやって治療するの?

内服療法、外用療法、レーザー、ホームスキンケアの改善を行います。

小じわ

日々のスキンケアの徹底が有効です。肌のターンオーバーを改善させるためレーザーやイオン導入を行います。

表情じわ

  • しわを作っている原因の筋肉にボツリヌストキシンを注射し筋肉の動きをなくす事で、一定期間しわを改善させます。
  • 軟部組織充填剤(ヒアルロン酸など)を用い、軽度のリフトアップや直接陥凹部を埋めることで、しわを改善させます。
  • スレッドリフト(吸収される糸)を皮膚の下に入れ、皮膚を引き上げます。手術によるフェイスリフトと違い、傷がほとんど残りません。
  • 手術によるフェイスリフト。皮膚を切って引き上げることでしわを改善します。

ご自身の気になっている症状があったり、 治療を迷っていたり、分からないことがあれば、いつでもご相談ください。