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しみは、メラニンと呼ばれる茶色い粒子が皮膚に偏在する事によって形成される色むらのことを言います。
しみと一言で言っても様々な種類が存在し、中にはしみではない事もあるため、適切な診断が必要となります。

北里大学北里研究所病院では、形成・美容外科学として沢山の患者さまのお肌を診察してきました。
しみの診断や治療はもちろんのこと、毎日のスキンケアの指導・化粧品に対する考え方・日常生活の注意点・サプリメントや食事のアドバイス・化粧品に頼らずとも肌を美しくする《肌断食》を行い、様々なアプローチで皆様のお肌をきれいにするお手伝いをしています。

※しみの治療は整容的な意味合いの治療のため、保険適応外となります。

受診の流れ

  1. 完全予約制のため、事前にお電話にて外来予約をお取りください。
  2. 肌診断の予約を取っていただいた場合、最初の外来で肌の診断を行います。洗顔指導を行ったのち、下記のカメラ等でお肌の状態をよく観察します。気になっている色素が発症した年齢、存在する部位、色調、大きさ、前駆する発症原因を確認し診断します。
    診察を行い、その方の症状に合った治療方法・金額等を提示します。
    肌診断の予約をしなかった場合でも、しみの治療は可能です。
  3. 治療日の予約を取得し、ご帰宅となります。

肌診断は約1時間かかります。10,000円+税

しみの種類

①老人性(日光性)色素斑、日光黒子

30-40歳以降に発症することが多い。しみとしては最もよく観察されるもの。

②脂漏性角化症

30歳以降に見られ、①から移行する病態。

③雀卵班(そばかす)

幼少期に発症し、思春期で著名になる2-3mm大の濃褐色の色素。治療後でも紫外線で再発しやすい。

④肝斑

30-40歳代の女性に多い。頬骨部やおでこなどに左右対象性に出現することが多い。紫外線やホルモン、経口避妊薬などで増悪。

⑤後天性真皮メラノサイトーシス(後天性太田母斑様色素)

20歳以上の女性に多い、両頬〜下まぶたなどに出現する青味がかった色素班。日光やホルモンが原因と考えられている。

⑥炎症後色素沈着

赤みを帯びた黒褐色などの色素斑。にきび後の赤みなど。

治療の流れ

内服療法、外用療法、レーザー、ホームスキンケアの改善を行います。

内服療法

  • 各種ビタミン剤:体内の活性酵素を消去し老化を予防。メラニンの産生を抑制。コラーゲンの成長を促進。しみ・たるみの予防薬。尿検査の数日前には中止してください。シナール(ビタミンC)1ヶ月1,440円+税、ノイロビタン(ビタミンB群)1ヶ月720円+税、ユベラ(ビタミンE)360円+税
  • トラネキサム酸:シミ予防の治療薬。抗炎症作用があり、肝斑の治療薬。かゆみがでたら中止してください。1ヶ月2,160円+税
  • タチオン:メラニン生成を抑制。美白効果あり。1ヶ月1,080円+税
    上記金額に、別途処方料と調剤料がかかります。

外用療法

  • トレチノイン:肌のターンオーバー(生まれ変わり)を亢進させ、メラニンを排出。発赤やかゆみがでたら中止してください。使用後3ヶ月間避妊をする必要があります。
  • ハイドロキノン:メラニン産生を抑制。発赤がでたら中止してください。
  • ケミカルピーリング:皮膚の最外層である角質細胞の接着を弛めることで、くすみを改善。

レーザー

  • Qスイッチ(ナノ秒)ルビーレーザー
    694nmの波長のレーザーを色素に照射することで、治療を行います。
    適応:老人性色素斑 、脂漏性角化症、雀卵班、後天性真皮メラノサイトーシス など

  • 炭酸ガス(CO2)レーザー
    適応:脂漏性角化症、ホクロなど
  • QスイッチYAGレーザー
    1064nmの波長のレーザーを顔全体に照射します。
    適応:肝斑、くすみなど

一度に完璧に治療することは難しく、治療回数が必要なことがあります。色素沈着が残ったり、再発もしやすいので、レーザー後のケアがとても重要となります。色素沈着予防のため、紫外線や摩擦を避けた生活をしてください。

ご自身の気になっている物が、本当にしみなのか、治療を迷っていたり、分からないことがあれば、いつでもご相談ください。