看護部には、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師と、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護を実践する認定看護師がおります。いずれも日本看護協会認定資格であり、当院の看護における各分野で重要な役割を果たしています。
相談がありましたら入院中の方は病棟看護師へ、外来通院中の方は外来看護師へお声かけください。
心不全は高血圧・脂質異常症・糖尿病などから動脈硬化や圧負荷がかかり、長い年月により心臓に変化をもたらし、心臓のポンプ機能が低下し症状が出現する病気です。弱った心臓の負担を軽減するため、治療を一生継続していく必要があります。また病気との向き合い方で、病状を良くも悪くもします。内服継続、血圧・体重管理、塩分制限、運動など病気に合わせた自己管理がとても重要です。しかし生活習慣を変えるのはとても大変なため、私は患者さまが必要とする自己管理を継続できるように、医師や薬剤師、理学療法士、栄養士などと連携しながらサポートしています。
これから何をしたらいいか知りたい方、自己管理でお悩みの方はどうぞご相談ください。
糖尿病は患者さまの自己管理が大切な病気です。看護師の役割は糖尿病と診断された方が、その生涯を通じ糖尿病とともに歩む生活をサポートさせていただくことです。
糖尿病生活支援外来では、糖尿病に関する相談を承ります。例えば食事や運動、お薬のこと、血糖コントロールでお困りのこと、インスリン注射のやり方や疑問点、足の合併症予防のためのフットケアや腎臓の保護のための相談などです。看護外来をご希望の方は主治医にお申し出ください。看護外来は日本糖尿病療養指導士や糖尿病看護認定看護師が担当いたします。
私は認知症の方はもちろん、高齢の方とそのご家族を支援することを専門にしています。高齢者への看護は、患者さまのこれまでの生活と人生を知ることから始まると考えております。そして、治療の場である病院でも、患者さまやご家族がこれまで大切にしてきた生活習慣や周囲との関係が少しでも継続され、安心して過ごすことができるよう支援しています。また、これまでの生活が難しくなった時や、口から食事をとることが難しくなった時に、患者さまとご家族の思いや希望を確認しながら、少しでも納得できる方法について一緒に考え、最期までその方らしく生きていけるよう支援していきます。そして、入院、外来問わず、認知症や身体の不調により、生活の不自由さを感じながら生活されている患者さまやそのご家族の不安や困りごとについて、お話を伺いながら解決策を考えていきます。相談したいな、話を聞いて欲しいなと思うことがありましたら、いつでもお声掛けください。
入院して治療を受けることは、あらゆる人にとって身体的・精神的・社会的に大きな負担になることですが、認知症の人にとってはなおのことです。認知症にともなう様々な症状により、状況を理解することが難しかったり、環境の変化に戸惑ったり、見知らぬ人に囲まれて不安になったりするため、入院前の日常生活と同じように日々の生活を送ることが困難になってしまいます。
私は認知症看護認定看護師として病棟に所属し、入院患者さまのケアに取り組んでいます。
認知症の人を知ること、寄り添って声に耳を傾け、仕草や行動に心を配り、想像力を働かせてその人を理解することを大切にしながら、持てる力を引き出し、その力を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。そして、治療を優先すべき状況にあっても、認知症の人のその人らしいくらしの継続を支援していけるよう、多職種やご家族も含めたチームでのかかわりを推進していきたいと考えています。
ひとは、身体の病気になると、気が落ち込む、不安になる、イライラする、眠れないなどの反応が生じることがあります。また、身体の具合の悪さに加え、入院環境、点滴やドレーンなどの医療器材に囲まれ、日常との違いに慣れることが難しいと、混乱する、落ち着かないといった、「せん妄」が生じることがあります。このように、ひとの「からだ」と「こころ」は影響し合っています。精神看護分野の中でも、リエゾン(liaison):「橋渡しをする・連携する・つなげる」は、「からだ」と「こころ」が影響し合うことで、治療やリハビリ、セルフケアが難しくなった患者さまへのご支援をする役割があります。患者さまへの直接ケア、対応している看護師への相談、関わっている多職種との調整など、また、看護師のメンタルヘルス支援について、精神看護の視点で、その患者さまが「その人らしさ」を取り戻せるようサポートします。
がんは手術療法、化学療法や放射線治療、緩和治療を受けながら長く付き合う病気になっています。そのため生活や仕事と治療の折り合いをつけていくことが大切になっています。私はがん看護専門看護として、患者さまが自分らしいがんの治療過程を歩むことができるよう、自身が持っている力を見つけ、高めていくことを目指して関わっています。がんについての情報整理に困った時、体のつらい症状に困った時、気持ちが落ち込んでしまった時、がん治療や療養の選択に困った時、医療者や家族や友人とのコミュニケーションについてなど、お一人で悩まずにご相談ください。がんになった患者さまのご家族は「第2の患者」といわれ、患者さまだけでなくご家族も多くの悩みを抱えるといわれております。がん患者さまのご家族のご相談もお受けしています。ご相談希望の時は、看護師にお声かけください。
がん化学療法(抗がん剤)を受ける患者さまがご自身の治療を理解され、納得して治療選択できるように、情報整理や治療の説明をしています。また治療中は、患者さまが自分らしい日常生活(仕事、家事、育児、趣味など)が送れるように、副作用への対処のアドバイスをしたり、生活の工夫について一緒に考えながらサポートしています。そして、長い化学療法を乗り切るためには、気持ちの組み立てが大切になってきます。安心して治療が継続できるように心理的サポートも行っています。また患者さまだけでなく、側で支えるご家族のご相談もお受けしています。
私たちは創傷ケア・ストーマケア(人工肛門・人工膀胱)・失禁ケアを専門にしている看護師です。創傷ケアでは褥瘡(床ずれ)の予防対策や治療について患者さまの状態に合わせたケアを提供できるよう多職種と協力しながら取り組んでいます。ストーマケアでは入院中のセルフケア指導や日常生活のアドバイスはもちろん、退院後も安心して日常生活をおくれるようストーマ外来で継続的にサポートを行っています。失禁ケアでは尿漏れ・頻尿・便秘・下痢など、お困りの症状に合わせて失禁用具や下着の選択、骨盤底筋体操の指導などを行っています。排泄の相談はなかなか話せない方も多いです。そんな時私たちがお役に立てるかもしれません。是非ご相談ください。何か1つでも解決できることはないか一緒に考えていきます。
救急外来や集中治療室では急性冠症候群や脳卒中のように患者さまもご家族も全く予期しなかった急激な病状の進行、持病の急激な悪化や不慮の事故などに遭われた方が日夜搬送され、予想していなかった事態に衝撃を受け、危機的状況に対処しなくてはならないことがあります。そのような時に患者さまが置かれている状況や今後の見通しなど、医療者から度々、説明がありますが、聞き入れられる状況にない場合も多く、説明後にご不明な点が多数生じることがあります。そのような際に十分に理解できなかった点を再度説明することや、その機会を設けること、確認したいことを整理することをお手伝いすること等、患者さま・ご家族の支援を行っております。相談をご希望の際は看護師にお声かけ下さい。
北里研究所病院では、病院感染防止対策に取り組む医療チームがあります。私たち感染管理認定看護師は、そのチームの一員として活動しています。 病院内の様々な感染を防ぐために、日々、病院内を回診して点検を行ったり、感染対策の相談を受けたりしています。病院内にどのような感染症が発生しているか調査を行いその動向を監視することも仕事です。
私たちはまた、感染症の治療において大切な抗菌薬を効果的に、かつ適切に用いるように院内で指導をして、薬剤耐性菌と呼ばれる病原体の発生を未然に防ぐ活動を行っています。
港区の地域の医療機関とも連携をして、病院感染対策に関する情報交換に努めています。
入院されている中での感染予防上の心配ごと、ご高齢者の介護をなさる方で家庭での感染予防の悩みごとなどがありましたら、病棟や外来の看護師を通じてご相談ください。
医療関係者の方向けに看護部紹介のページをご用意しております。是非ご覧ください。