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つくしんぼ(VOL.184)
2020年1月号

新年のご挨拶

 新年、明けましておめでとうございます。旧年中も当院をご支援賜りまして、心より御礼申し上げます。今年は元号が平成から令和と改まり、皆様も新鮮な気持ちで最初のお正月を迎えられていることと存じます。本誌「つくしんぼ」の由来は、当院の前身である我が国初の結核療養所「土筆ヶ岡養生園」の「土筆(つくし)」にあります。この度、北里研究所を設立された北里柴三郎博士が、新しい千円札の肖像に採用されることになりました。そもそも、北里博士は福澤諭吉先生の支援で研究所、そして「土筆ヶ岡養生園」を創立することができました。その福澤先生が現在の壱萬円札の肖像に取り上げられているのには、何か不思議な縁を感じます。さらに付け加えるなら、現行の千円札の肖像である野口英世博士は北里先生の門下生であり、北里先生の支援で米国留学を果たし世界に雄飛する足掛かりをつかむことができたのでした。
当院は、1893年の創立以来、北里先生のご意志を受け継ぎ、我が国の予防医学の発展に寄与してまいりました。そこで、一昨年の研究所の創立記念日 を「予防医学デー」と制定し、公開シンポジウムを開催いたしました。また昨年は市民公開講座にとどまらず、港区の後援をいただき「食楽健康協会」のご支援で、白金北里通り商店会や白金の丘学園の方々とフェスを開催して、1000名を超える皆様にご参加いただきました。私たちは、このような活動を通じて、楽しみながら地域の方々と共に健康な街づくりに貢献していきたいと考えています。北里研究所の本体は第二次世界大戦の戦禍を免れましたが、病院は焼失してしまいました。そこで立ち上がったのが、福澤先生ゆかりの企業の方々でした。後日、当院の再建に尽力いただいた企業を中心に「つくし会」が結成されたのでした。当院は、長年にわたり「つくし会」会員企業の方々の健康管理にも携わってまいりました。これからも我が国の予防医学の父北里柴三郎先生の名に恥じぬよう、予防医学に力を注いでまいります。
当院は全ての科に専門家がおり、最新の治療を提供しております。今や国民病の「アトピー」や「睡眠時無呼吸症」、「不妊症」、「スポーツ外傷」、「物忘れ」、「禁煙」などユニークな外来を開いています。このように時代のニーズに合わせた外来の開設とともに、早期がんの内視鏡治療、低侵襲脊椎外科、日帰り角膜移植などの最先端医療の中心的な役割を果たしてまいります。
本年も職員一同、皆様の健康な生活を支えるために、心ある医療を実践してまいります。

渡邊 昌彦
病院長
渡邊 昌彦

予防医学デーフェスティバル2019を開催いたしました

 11月4日(祝・月)に、北里大学白金キャンパスにて予防医学デーフェスティバル2019が開催されました。
当院は、「予防医学の父」と言われる北里柴三郎先生が北里研究所を設立した11月5日を「予防医学デー」と定めました(2018年に一般社団法人日本記念日協会に登録)。本イベントは、その「予防医学デー」にちなんで開催されました。

 当院と東洋医学総合研究所が出展した『無料診断健康チェック』ブースでは、自分の肌をデジタルマイクロスコープで見たり、実際に動脈硬化の診断で使われる頚動脈エコーの体験、オリジナルの漢方茶作りや、鍼灸によるセルフケア体験、漢方ドックなどが行われました。
 屋外の『お楽しみ縁日』では、白金北里通り商店会の店舗や、さまざまな協賛企業が健康をテーマにブースを展開しました。ロカボ商品の無料配布や、お子様も楽しめるミニゲームなどがあり、大いに盛り上がりました。

 大村記念ホール入口付近には、白金の丘学園の生徒による「僕たち私たちが考える食事と健康」をテーマにした絵作文が飾られました。同じテーマでも個性が溢れており、とても素敵でした。

 予防医学をテーマにした記念シンポジウムでは、プロスキーヤーの三浦雄一郎氏による基調講演が行われました。怪我や病気を乗り越えて世界最高年齢登頂記録の80歳でエベレストへの挑戦を行った経験もふまえて、食生活や健康の大切さを語っていただきました。また、当院医師による講演として、糖尿病センター長 山田悟医師『ロカボについて』、循環器内科部長 猪又孝元医師『隠れ心不全について』、脊椎センター長日方智宏医師『腰痛について』の3つの講演が行われました。

 当日は天候にも恵まれ、盛況のうちにイベントを終えることができました。ご来場いただき、誠にありがとうございました。

予防医学デーフェスティバル2019

予防医学デーフェスティバル2019

予防医学デーフェスティバル2019

【連載】IVFチームに聞く!「知っていますか?妊娠と不妊」⑥

インターネット上に溢れている妊娠や不妊についてのさまざまな情報。
情報が多くあるからこそ、正しい情報を見極めることは難しいものです。
そこで、体外受精(IVF)などの高度生殖医療を提供する「IVFチーム」が、妊娠・不妊についてのさまざまな疑問にお答えします。
妊娠や不妊の基礎知識から高度生殖医療まで連載でお届けします!

Q. 不妊治療の妊娠率は?

 不妊治療で一番気になることといえばやはり「妊娠率」ではないでしょうか。
治療方法や年齢によって大きく異なります。
まずは治療法別での妊娠率を見てみましょう。右上の表にタイミング法、人工授精、体外受精の大まかな妊娠率を示しています。治療回数とは、その治療法で妊娠に至った方が何回目までに妊娠されたかを表しています。たとえば、人工授精で妊娠した方の多くは6回目までに妊娠しているということになります。この回数を超えると妊娠しないわけではありませんが、確率はかなり下がってしまいます。
次に、右下のグラフが年齢別の妊娠率ですが、これは体外受精での妊娠率です。20代から30代半ばまでは40%程度の妊娠率を維持していますが、35歳を 過ぎたあたりから右肩下がりになり、40歳を過ぎると妊娠率は半分にまで低下してしまいます。
この他にも不妊の原因などでも変わってきますが、この表とグラフを参考に今の自分にベストな治療方法を探してみてください。

妊娠率 表・グラフ

当院は、妊活中の方や子どもができないとお悩みの方をサポートする体制を整えています。2017年7月より高度生殖医療のひとつ「体外受精(IVF)」を開始し、東京都特定不妊治療費助成事業指定医療機関として患者さま一人ひとりにあわせた治療を行っています。
また、無料の妊活学級も行っております。開催情報は8ページのイベントスケジュールをご確認ください。

地域包括ケア病棟のご案内

地域包括ケア病棟のご案内

開催報告

小学生向け手術体験セミナー「ブラックジャックセミナー」

2019年9月21日(土)に小学生向け手術体験セミナー「ブラックジャックセミナー」を開催いたしました。
ブラックジャックセミナーは、最新の治療の体験を通じて、「将来医師になりたい」、「医療に携わりたい」という興味を抱いて欲しいという思いから、 実際に医療現場で使用される機器を用いた体験型セミナーです。
近隣の小学校より約30名の小学5・6年生にご参加頂き、手術用針と糸を使って縫合したり、超音波メスを使用したりと楽しみながら手術体験をしました。

ブラックジャックセミナー

港区災害医療合同訓練

2019年11月19日(火)に、港区災害医療合同訓練を実施いたしました。
今回は地震の発災直後、傷病者が多数当院に来ている状況を想定しての訓練でした。港区の他病院と合同の訓練だったため、港区内の医師8名が当院に駆け つけ、一緒にトリアージ訓練(病状を診て手当ての緊急度に従って優先順をつけること)を行いました。また、港区の11病院とみなと保健所間での通信訓練も行い、周囲に高層ビルがあるなかでも、確かに通信できることを確認しました。
発災から災害対策本部・緊急医療救護所の立ち上げ、トリアージの後の処置や入院・転院の流れなども、再確認できたと思います。17時30分発災と、診療時間外に起こる地震を想定しての訓練でしたが、総参加者数127名と多くの方が参加しました。

港区災害医療合同訓練

イベントスケジュール

妊活学級(無料)

開催日

2020年1月11日(土)
2020年3月14日(土)

時間 午後1時30分~午後2時30分
場所 予防医学センターラウンジ(病院棟3階)
内容 一般不妊治療(検査)から体外受精まで
申込方法 TEL 03-3444-6161(代表)
※「婦人科外来へ」とお伝えください。
申込締切

2020年1月11日(土)開催分
»2020年1月8日(水)

2020年3月14日(土)開催分
»2020年3月11日(水)

リビングウィルセミナー(有料)

開催日 2020年2月15日(土)
時間 午前10時00分~午後0時00分
場所 アネックス棟(東洋医学総合研究所棟)5階A・B会議室
定員 30名
内容 リビングウィル作成について、延命治療についての講習
受講料 2,000円(税別・テキスト代を含む)
申込方法 TEL 03-5791-6345(予約センター)
新任 退任
新任 退任

北研からのお知らせ

当院看護師が表彰されました

看護師の原真理子係長が、港区救急業務連絡協議会から優良医療従事者として表彰されました。

当院看護師が表彰されました