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概要

当院では、この分野の権威である日比紀文医師を迎え、2013年4月にIBDセンター(炎症性腸疾患先進治療センター)を開設しました。一流の専門スタッフを揃え、患者さまがますます安心して最先端の治療が受けられる先進治療センターとして、わが国における炎症性腸疾患診療の中心を担っています。

メディカルノート:小林医師
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対象疾患

炎症性腸疾患(IBD)詳しくはこちら

腸に炎症が起きる多くの疾患のうち、特に潰瘍性大腸炎(Ulcerative colitis; UC)とクローン病(Crohn's disease; CD)という病気を指します。これらの疾患は慢性的に下痢や腹痛、下血などをきたす原因不明の難治性疾患ですが、近年の研究によって、本来自己の体を守るための免疫機構がうまく働かないために、腸や本来共存すべき腸内細菌に対して攻撃的に働いてしまうことが原因の一端ではないかと考えられています。
これらの疾患の発症は年々増加しており、厚労省の特定疾患受給者数の統計によれば、2016年現在、潰瘍性大腸炎は18万人、クローン病は4万人を超える方が罹患しているといわれており、20代から40代の比較的若年者に多いことが特徴です。

おもな症状

慢性的に続く下痢・血便・腹痛、発熱、体重減少、肛門病変(痔瘻)など

治療内容

内視鏡やレントゲン、CTなどを組み合わせて検査・診断を行います(バルーン小腸内視鏡、小腸・大腸カプセル内視鏡、MRエンテログラフィーも可能)。
治療は、保険適応内のすべての既存治療ならびに治験などの先進治療を行っています。

A.5-アミノサリチル酸(ASA)製剤(サラゾピリン®、ペンタサ®、アサコール®)
B.副腎皮質ステロイド
C.免疫調節薬(イムラン®、アザニン®、ロイケリン®)
D.抗TNF-α抗体(レミケード®、ヒュミラ®)
E.抗生剤・プロバイオティックス
F.栄養療法(エレンタール®)
G.血球成分除去療法(アダカラム®、セルソーバ®)
H. 漢方薬(青黛)、各種新薬の治験 ※英語による診療も行っています。We have English-speaking doctors.

実績

診療実績(2015年度)

診療患者数 大腸内視鏡(IBD専門医枠)
潰瘍性大腸炎(UC) 565人 362件
クローン病(CD) 180人 66件

医師紹介

外来・入院を問わず一貫して国内外で研鑽を積んできた専門医が診療を担当いたします。内視鏡、消化管透視に関しても炎症性腸疾患の専門医が実施いたします。複数の専門医師により常に診療方針を協議し、外科医、IBDに詳しい看護師や栄養士などをそろえたチーム医療を提供します。

氏名 役職・専門・出身 資格等
小林 拓(こばやし たく)
<役職>
炎症性腸疾患先進治療センターセンター長
消化器内科部長
北里大学医学部消化器内科学准教授

<専門>
消化器疾患
<出身>
名古屋大学医学部(1998年卒業)
名古屋大学大学院(2008年修了)
日本内科学会認定内科医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員・関東支部評議員
日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員・関東支部評議員
日本消化管学会専門医・指導医
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医
日本医師会認定産業医

日本大腸検査学会評議員
日本消化器免疫学会評議員
日本炎症性腸疾患学会代議員・専門医・指導医
医学博士
日比 紀文(ひび としふみ)
<役職>
炎症性腸疾患先進治療センター特別顧問・非常勤

<専門>
内科一般、消化器疾患
<出身>
慶應義塾大学医学部(1973年卒業)
慶應義塾大学大学院(1977年修了)
日本炎症性腸疾患学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会認定専門医・指導医
日本大腸肛門病学会専門医・指導医
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医

日本消化器免疫学会名誉理事長
日本炎症性腸疾患学会名誉理事長・特別顧問
一般社団法人アジア炎症性腸疾患機構(AOCC)代表理事
中野 雅(なかの まさる)
<役職>
副院長、消化器内科部長、内視鏡センター長、医療安全管理室長、臨床研究適正運用管理室長、予防医学センター長

<専門>
消化器内科、内科一般
<出身>
慶應義塾大学医学部(1992年卒業)
日本内科学会認定内科医・指導医
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・関東支部評議員・学術評議員
日本消化器病学会専門医・指導医・関東支部評議員・学会評議員
日本消化管学会胃腸科認定医・専門医・指導医
日本医師会認定産業医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医
日本ヘリコバクター学会H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医

日本大腸検査学会評議員
日本人間ドック学会人間ドック認定医・人間ドック健診専門医
日本炎症性腸疾患学会 専門医・指導医
難病指定医

医学博士
佐上 晋太郎(さがみ しんたろう)
<役職>
炎症性腸疾患先進治療センター副センター長兼副部長

<専門>
消化器内科、炎症性腸疾患
<出身>
近畿大学医学部(2007年卒業)
広島大学大学院(2017年修了)
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医・関東支部評議長
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・関東支部評議長
日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
日本炎症性腸疾患学会専門医・指導医
難病指定医
日本感染症学会感染症指導医
IBUS Educom member

腸管エコー国際研修プログラムディレクター
医学博士
阿曽沼 邦央(あそぬま くにお)
<役職>
内視鏡センター 副センター長

<出身>
昭和大学(2007年卒業)
日本内科学会認定内科医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医・指導医
日本消化器病専門医
日本消化管学会胃腸科認定医
日本炎症性腸疾患学会専門医・指導医
芹澤 奏(せりざわ かなで)
<役職>
消化器内科医員

<専門>
消化器内科
<出身>
千葉大学(2016年卒業)
JMECC
緩和ケア講習修了
渋井 俊祐(しぶい しゅんすけ)
<役職>
医員

<専門>
消化器内科
<出身>
浜松医科大学(2016年卒業)
日本内科学会内科専門医