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概要

当外来では、頭痛を「疾患」として扱い、適切な診断とニーズに合わせて診療します。西洋医学的観点だけでなく、東洋医学的見地からの診療も行っています。頭痛の原因によっては、内科のみならず他科と連携してのセンター医療(チーム医療)を行います。

対象疾患

頭痛は3大神経症状(めまい、しびれ、頭痛)のひとつです。頭部外傷や脳出血、脳腫瘍などの器質的疾患の一症状であることもありますが、頭痛それ自体が疾患ということもあります。
繰り返す頭痛に悩んでいる方、いわゆる"頭痛持ち"の方は、日本でおよそ3000万人存在するといわれます。その多くの方が頭痛に悩みながら"頭痛持ち"だからしかたがないとあきらめ、病院に行くほどでもないと自己判断して痛みを我慢する日々を送っており、約7割の方は病院受診の経験はないというのが現状です。
寝込むほど生活に支障があったとしても病気であるという認識がないことや、どこに行って受診すればよいのかわからないといったことが、受診率の低い理由となっています。また、たとえ受診したとしても医療者側の認識が不十分であったために適切な治療が受けられず、症状の改善をあきらめているという現状もあります。

おもな症状

頭痛

診療内容

神経内科を中心とした頭痛診療のエキスパートが診療にあたることで、頭痛患者さまに迅速で適切な診療治療を行います。

  • 問診、頭痛ダイアリー指導
  • 神経診察
  • 一般採血、採尿
  • 甲状腺機能測定
  • 頭部CT/MRI検査(器質的異常を鑑別)
  • 頚椎レントゲン、MRI検査
  • 頭痛ダイアリー解析 または「頭痛web日記頭痛Click®」の分析評価
  • 脳波検査
  • 脳血流測定(SPECT)
  • 腰椎穿刺など
  • 理学療法:頭痛体操など
  • 薬物療法:急性期頓挫治療(トリプタン製剤、鎮痛剤)、予防療法
  • 高濃度酸素吸入、Botox(ボトックス)治療   など

「頭痛web日記頭痛Click®」(アプリ)

「頭痛web日記頭痛Click®」 は、当院と株式会社ジェイマックシステムが共同開発した頭痛患者向け診療支援アプリです。患者さまがスマホアプリ・PCから頭痛と服薬の記録を簡単に入力でき、クラウド上で保管したデータを医師と情報共有できます。
頭痛との関連が疑われる気圧・天気・コンディションなども一緒に記録することで、医師が情報を多角的に分析することができ、診療効率が向上すると期待されています。
当院では、「頭痛web日記頭痛Click®」を用いた分析評価を積極的に活用しています。

アプリ用QRコード

図:薬剤の使用過多による頭痛(旧称:薬物乱用頭痛)

頭痛Click®HP:
https://intro-headache.vitalnote.jp/ZutsuClick/index.html

頭痛Click®ユーザーズガイド:
https://intro-headache.vitalnote.jp/ZutsuClick/user/manual.pdf


頭痛の原因は多岐にわたるため、必要に応じて、内科のみならず他科との連携も行います(センター医療)。

  • 眼科:眼圧、視力、視野、眼鏡との関連
  • 整形外科:頚椎症、外傷性頸部症候群(むちうち損傷)、頚性頭痛の鑑別
  • 形成外科:眼瞼下垂症
  • 婦人科:経口避妊薬
  • 耳鼻咽喉科:副鼻腔炎、中耳炎
  • 精神科:うつ病、不眠、心因性頭痛
  • 放射線科:脳器質病変の検索など
  • 薬剤部:頭痛薬服薬指導など
  • 看護部:問診、カウンセリングなど

片頭痛の治験について

当院では複数の頭痛の治験および臨床研究を実施しています。ご興味がある患者さまは、受診時に医師にご相談ください 。 

医師紹介

氏名 役職・専門・出身 資格等
飯ケ谷 美峰(いいがや みほ)
<役職>
病院長補佐、脳神経内科部長、健診事業室長、医療福祉相談室長

<専門>
内科一般、脳神経内科、頭痛
<出身>
北里大学医学部(1993年卒業)
日本内科学会認定内科医
日本神経学会神経内科専門医
日本脳卒中学会専門医
日本頭痛学会専門医
日本医師会認定産業医
身体障害者福祉法指定医
難病指定医

北里大学医学部神経内科学講師

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